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歯周炎の適切な治療方法とは

 

2018年10月26日

 

歯周炎の適切な治療方法とは

歯周炎とは、一般的に歯周病と呼ばれている歯肉や歯の周りの組織に起こる炎症のことです。歯周炎は自覚症状をあまり感じないまま症状が進行するため、気が付くと歯がグラグラする、膿が出るなど重症化している場合があります。

では歯周炎はどのような治療が行われるのでしょうか。

 

■歯周炎について

歯周炎は歯周病菌によって歯ぐきと歯を支える歯周組織に炎症が起きる病気です。同じ歯肉の炎症に歯肉炎がありますが、歯肉炎と歯周炎の総称を歯周病と呼びます。

歯肉炎は、歯に付着した汚れが原因で歯ぐきの腫れや出血が起こりますが、適切なブラッシングで改善することが可能です。

いっぽう歯周炎は歯肉炎が悪化したもので、炎症が歯槽骨などに広がり、顎の骨が吸収され始めることが特徴です。歯周炎は進行具合により軽度、中度、重度と分け、重度歯周炎になると歯槽骨の吸収が著しくなり、歯を支えることが難しくなって多くの場合、残念ながら自然に抜け落ちてしまうか抜歯となります。

 

■歯周炎の治療法について

では歯周炎はどのような治療が行われるのでしょうか。歯周炎の原因はプラークと、プラークが石灰化した歯石です。歯周炎の改善には、歯石除去とクリーニングが欠かせません。

軽度の歯周炎の場合、3か月に一度くらいの割合で歯石除去とクリーニング行い、歯周炎の進行を抑えます。なお軽度歯周炎の場合、歯の表面に歯石が付着しており、超音波スケーラーという器具を使って歯石を取り除きます。

 

中度歯周炎になると、歯周ポケット数値が4~6ミリ程度とやや高くなり、歯肉内部に歯石が付着します(歯肉縁下)。歯肉縁下に歯石が付着すると超音波スケーラーで取り除くことは難しいため、キュレットという手動の器具を使って丁寧に歯肉の中の歯石を取り除きます。一度に取り切ることは難しいため、何度かに分けて歯石除去を行います。

 

重度歯周炎になると歯周ポケット数値は高くなり、中には10ミリという数値が出ることもあります。ここまで進行すると歯を持たせることは難しいため、少しでも歯を長持ちさせるために歯石除去を行います。

また動揺(歯が揺れ動くこと)があまり見られない場合は、フラップオペレーションという外科処置を行うことがあります。フラップオペレーションはまず局所麻酔を行い、歯肉を剥離して歯の根元に付着した歯石をしっかりと取り除きます。その後歯肉を縫合し、回復を待って判断します。

 

■歯周内科について

歯石除去を行いながら、抗生物質を服用して細菌を減らす「歯周内科」を行うことがあります。歯周病は歯周病菌による細菌感染のため、抗生物質を服用して原因となる細菌を取り除く内科的治療を行うことで改善を試みます。

 

■定期的に歯石を取り除くことが大切

歯周病の治療の基本は、歯石除去およびクリーニングによるプラーク除去です。しかしどんなにしっかりと歯石やプラークを取り除いても、3か月後くらいには同じような状態に戻ってしまいます。これはブラッシングが悪いわけではなく、どんなに頑張って歯磨きを行っても、完璧にプラークを取り除くことはまず不可能です。歯石もプラークもどうしてもついてしまうもの。大切なことは、定期的に歯科医院を受診し、歯石除去とクリーニングを行うことです。

 

今では歯を失う最も大きな原因である歯周病。自分は大丈夫!と思わずに歯周病治療をしっかりと行うことが、歯を長持ちさせる最大の秘訣です。

検診・歯石取り・歯のクリーニング・フッ素塗布などもご予約いただけます。3ヶ月先のご予約もお気軽にどうぞ。

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